会社と社会の未来へ続く、
未完のプロジェクト


パネル製品部 部長


※社員の所属部署は取材当時のものです。

次代を拓く
オリジナルブランドの
構築へ

2009年、双日建材では課長クラス(当時)による「明日の会社を考える会」が開かれ、次の時代に向けたディスカッションが行われた。その中で重点課題とすべきという声があがったのがオリジナルブランド商品「KEEP EARTH」の推進だった。しかしその後も、安東が携わる「KEEP EARTH」は、柱となる商品を育てられず苦戦が続いた。ところが2015年、転機が訪れる。インドネシアのSEMERU社から「協力して全植林木で合板を作りたい」との要請があり、

「KEEP EARTHの主力商品を立ち上げるにはSEMERU社と組もう」という判断が下された。そして2015年に日本初のALLファルカタ植林木のJAS認証取得、2016年3月にSEMERU社との代理店契約締結、2017年に「KEEP EARTH」の商標登録取得と着々とプロジェクトが進められていった。当初は思うように市場創造が出来なかった「KEEP EARTH」だが、現在は、大手ホームセンター、大手ハウスメーカーにも採用され、双日建材の主力商品の一つとなっている。

壁を超えて、
新しい市場を
創造する

「KEEP EARTH」は、植林木を使った地球環境に優しい、つまりECOな商品である。ECOには、Ecology(環境配慮)のみならず、Economy(経済性)という意味も込められている。各支店の営業担当たちは、経済性へのニーズが高いホームセンター、2次加工業者、床工事業者を中心に販売活動を展開。一方本社のパネル製品部は、現地で商品の品質改善、安定化に取り組むとともに、環境配慮へのニーズが高い建材メーカー、ハウスメーカーや品質への要求度が高い客先の開拓を担った。

「KEEP EARTH」のマーケティング戦略は、他社ブランドとの徹底的な差別化だった。「天然木と植林木のハイブリッド商品販売を既に始めていた同業の二番、三番煎じでは意味がない」 そう考えた安東は、「KEEP EARTH」を段階的にバリューアップさせる戦略をとらずに、最終目標としていたALL植林木JAS合板としてスタートさせた。ALL植林木の市場が存在しない状況での商品投入だったから、困難が待つのは明らかだった。それでも安東は、「双日建材の販売力をもってすれば、壁はきっと超えられる」と信じていた。

挑戦の先に
広がる可能性

「KEEP EARTH」は、双日建材に新たなビジネスの実験モデルをもたらした。「KEEP EARTH」により、安定的な利益に加えて、環境配慮型商品を手掛ける企業という社会的プレゼンスを獲得する。それが実現できれば、双日建材では新しい価値を持つ商品の創造が必ずや活発化していくに違いない。
「KEEP EARTH」によって、双日建材が進むべき道を創ることができた。安東は、確かな手ごたえを感じている。だがプロジェクトは、未だ終わっていない。

「KEEP EARTH」の次なるテーマは、極めて高い環境価値を持つLCA(Life Cycle Assessment)を活用した循環型ビジネスの確立である。「植林→樹木の育成(CO2の吸収)→伐採→合板の製造(CO2の固定化)→販売→再植林」。双日建材がまだ取り組めていない植林の事業を推進し、そこで創り上げた地球環境に貢献するビジネススキームを先ずはファルカタ(「KEEP EARTH」の材料)で実現し、更には地域環境に適合した植林樹へ。安東は、「KEEP EARTH」から広がる新たな可能性をしっかりと見据えている。